スチュー・レオナードは猛威を振るうアマゾンを横目で笑うかのように、日本では非合理を突っ走っているドン・キホーテよりも、さらにエッジを走っている。店という存在を1つのコミュニティにまで昇華させている非合理性の極地だ。

 ドンキを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の前社長の大原孝治氏は、「(流通業は)合理性か、非合理性か、どちらかだ。中途半端では生き残れない」と話している。

 ドンキは、店頭の商品をネットで売ることはほとんどしていない。むしろネット販売を縮小している。

 というのも、ドンキの強みは個店。個店が仕入れを考え、仕入れ先を探す。売り切り御免の商品や、限定商品などを仕入れてくる。そうした商品が多いから、ネットでの販売にはそぐわない。

 つまり、あのジャングルのような売り場、宝探しのような商品政策で独自の世界観を表現しているといえ、それをネットで表現するのは無理筋なのだろう。

 ナショナルブランド(NB)商品を大量に売る店ならば、それはネット通販の直撃を覚悟しなければならない。

 しかし、ネットに打ち勝って生き残る店には、やはり商品や品ぞろえなどといった店に行く必然があるのは確かだろう。

観光客がPB目的で来店する長野県のツルヤ
「おはぎ」だけで1日5000個超売る宮城県のさいち

 長野県に「ツルヤ」という食品スーパーがある。ローカルのスーパーながら、県外からの来店客も多い。観光客がツルヤのPB(プライベートブランド)を目当てに来店し、買って帰るからだ。