今、社長の人も、これから社長を目指す人も、さらにレベルアップ、スキルアップするためには、何をどうすればいいのでしょうか? 人気コンサルタント小宮一慶氏の最新刊『社長の成功習慣』(ダイヤモンド社、9月5日発売)は、経営者になる人にぜひ身につけてほしい50の行動習慣について解説した社長のための教科書です。本連載では、同書から抜粋して、経営者としていっそう成長するためのポイントについてお伝えしていきます。

人の話をさえぎらずよく聞いて、<br />いいなと思ったことはやってみるPhoto: Adobe Stock

人の話をよく聞いていますか?

 前回、説明した素直であるために何をすべきかということについて、もう少し詳しく説明しましょう。

 「素直」というのは、次の3つのステップからなるというのが私の考えです。

 1つめのステップは、前回の話と重複しますが「人の話をよく聞くこと」です。松下幸之助さんは、人の話を聞けない人というのは、(1)人の知恵を活かせないとおっしゃっています。

 さらに続けて、人の話を素直に聞けない人は、(2)そのうち人から話をしてもらえなくなり、いずれは人が手伝ってくれなくなるというのです。

 もちろん、人の話をなんでも鵜呑みにして聞けば良いということではありません。

 私も含め、誰の話にも間違いはあります。ですから、中国の古典や名経営者の本などから学び、自分のバックボーンをきちんと作る必要があります。そうしないと、間違ったことも鵜呑みにしてしまうからです。

 しかし、どんなことからも必ず何か学べるポイントはあるはずなのです。ですから、人の話はいったんは受け入れてみて、良いところを見つけて自分のものにするという姿勢を持つ必要があります。

 ダメな部分があったら吐き出してしまえばいいのです。ですから、かたくなに受け入れもせず、自分の体の前で弾き返してしまうのはもったいないことだと思います。それでは自身が成長しないのです。