ルノー
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ルノーにとっての最大の関心事は
西川社長の後任人事ではない?

 カルロス・ゴーン元日産CEO(最高経営責任者)の逮捕以来、日産とルノーの関係が揺らいでいる。最大のテーマは、ルノーの筆頭株主、フランス政府が考えているルノーと日産の経営統合だ。今年4月、ルノーのジャン・ドミニク・スナール会長は、ルノーの筆頭株主(フランス政府)の意向を受けて日産に経営統合を打診していた。ルノーにとって最大の関心事は、9月に辞任した西川広人社長の後任人事よりも、経営統合できるかどうかのようだ。

 9月3日、日本政府から異例の発表があった。前日の2日にフランスのルメール経済・財務相と日本の世耕前経済産業相が電話協議を行い、政策対話を設けることで合意したという。合意内容は、(1)自動運転(2)車載用電池(3)電動化政策および充電インフラ(4)FCEV(燃料電池電気自動車)(5)自動車関連の中小サプライヤー(部品メーカー)強化の5分野。友好国の政府同士は緊急の課題について電話会議や大臣同士の電話会談を行うが、その内容が公表されることは珍しい。

 この電話協議ではルノー・日産連合(アライアンス)について「日仏政府がともに支援を再確認した」とコメントした。ルメール経済・財務相は今年5月に「ルノー、日産、三菱自動車の関係を現状のまま維持するのは不可能である」と世耕経済産業相に伝えた、と報道されている。これは、ルノーの筆頭株主として非公式ながら日本政府にアライアンスへの関与を打診したものといえる。これに対し、世耕大臣は「3社連合は民間企業の資本提携であり、日本政府は過度に口出しをする立場ではない」「当事者の企業間で議論すべき問題だ」との考えを示し、フランス側にもこのように伝えたようだ。