カルロス・ゴーン氏による不正発覚会見でも完成検査問題の時でも、決して、公の場では謝罪することがなかった西川廣人・日産自動車社長兼最高経営責任者(CEO)が、深々と頭を下げた。
5月14日、日産は急ブレーキとなる大減益決算を発表した。2019年3月期の営業利益は前年同期比44.6%減の3182億円となった。
さらに今期も低迷が続き、20年3月期見通しでは営業利益2300億円とした。3000億円を割り込むのは、リーマンショック後の決算以来のことだ。正しく、坂を転げ落ちるような転落ぶりだ。
その元凶は米国市場にある。「台数を追う過去の拡大投資が響いた」(西川社長)。