ウクライナ検察庁は4日、米国のジョー・バイデン前副大統領の息子が取締役を務めていた自国のガス大手ブリスマ・グループのオーナーに対する過去の捜査を再点検する方針を示した。ドナルド・トランプ米大統領の圧力がかかる中、捜査が再開される可能性が高まっている。実際に捜査が再開され、バイデン氏の息子ハンター氏が関与している可能性が示された場合、ウクライナ政府はトランプ氏の要請に応じたことを示すことになる。米下院民主党は、トランプ氏が大統領選で民主党候補の指名獲得を目指すバイデン氏の評判を傷つるため、ウクライナ大統領に圧力をかけてハンター氏の調査を要求したとして、弾劾調査を立ち上げている。ブリスマの捜査がハンター氏とは関係なかったとしても、バイデン氏に圧力をかけるには疑惑だけで十分だ。ハンター氏はバイデン氏が副大統領として米国のウクライナ政策を主導していた2014年にブリスマの取締役に就任。今年4月まで務めた。