米アイオワ州のある男性は政治が気になるあまり、抗不安薬の量を増やしてほしいと求めてきたと精神科の医師は語る。シカゴのある女性は政治に対する不安が高じたことで、さし歯が2本必要になった。歯ぎしりのせいだ。ニューヨークの女性は政治が悩みの種となり、10年ぶりに多発性硬化症が再発したと訴えた。精神医や最近の調査によれば、米国人はストレスを感じており、政治がその主な原因となっている。科学雑誌「PLOS ONE」に9月に掲載された論文は、政治が米国人の38%にとってストレス源になっていると指摘している。論文の筆頭執筆者でネブラスカ大学リンカーン校政治学科長を務めるケビン・スミス氏は「ここから導かれる結論は、もしこれが本当に妥当な数字なら、政治が自分の社会的、精神的、感情的、さらには身体的な健康まで損なっていると感じている米国人が数千万人いるということだ」と語る。