筆者の娘たちがまだ幼かったころ、お気に入りの下手な詩があった。フェミニストの兆しがうかがえる詩だ。「女の子は大学に行ってもっと賢くなる。男の子は木星に行ってもっとばかになる」。娘たちは筆者に向かってそう繰り返し、近所の若い男性たちに対しては、さらに熱を込めて連呼した。筆者は、後半の文法が間違っているから説得力に欠けると指摘したが、無駄だった(訳注:詩では「もっとばかになる」をmore stupiderとしているが、moreとstupiderは通常、同時に使わない)。女の子は実際、男の子より賢く、その他の点でも大いに優れていた。もちろん、筆者はそのことについて異議を唱えたことはない。娘たちは今、リベラル教育という、見た目は立派なエスカレーターを優雅に、成果を上げつつ上っているところだ。今にして思えば、あの詩は、米国を含む先進国の多くが人口統計上、大きな格差を抱えているという厳しい真実を言い当てていた。