弾劾調査の影が忍び寄る中で再選を目指すドナルド・トランプ大統領と同氏の陣営は、2016年の勝利を決定的にしたような激しい発言を採用するなど積極的な対策を講じている。
政治献金を求めるメール攻めや民主党を攻撃するテレビコマーシャル、接戦が見込まれる選挙区での抗議運動、「焦土作戦」の様相を呈する大統領のツイート、調査協力の拒否などがその戦略だ。
トランプ陣営は今回起きていることが弾劾ではなくクーデターの試みだと主張している。
トランプ氏と顧問らは、投票率で民主党を打ち負かそうとする2020年の戦略を左右するのは、党派争いを仕掛けて共和党の有権者を鼓舞できるかどうかだとにらんでいる。
トランプ氏は9日のツイートで「何もしない民主党員は共和党と大統領を傷つけることだけを考えているペテン師だ」と主張。「良いニュースは、われわれが勝つということだ!!!!」と述べた。
こうした戦術は共和党に忠誠な有権者や選挙資金を引きつけている。だが共和党員からは、穏健派や無党派層をうんざりさせてしまい、再選への大統領の最大の主張を損ないかねないと疑問を呈する声も出ている。