米クレジットカード大手マスターカードとビザ、インターネット競売大手イーベイ、オンライン決済のストライプは、フェイスブックが暗号資産(仮想通貨)の「リブラ」をベースとする世界的な決済ネットワーク導入を目指して立ち上げた運営団体から撤退する。米電子決済サービス会社ペイパル・ホールディングスも先週、撤退を表明していた。フェイスブックはリブラによって電子商取引や世界的な送金事業へ参入したい考えで、導入へ向け金融業界の協力を募ってきたが、参画企業の撤退が相次いでいる。こうした企業の撤退はリブラを巡るフェイスブックの構想に大きな痛手となる。通貨をリブラに換金し、世界の小売業者が支払い手段として受け入れる下地となる金融パートナーの強力なネットワークなしには、リブラの普及は限られるためだ。