米航空機大手ボーイングのエンジニアやパイロットが商用機の安全承認について経営側から圧力を受けていたとされる証拠が新たに浮上したことを受け、運航停止中の最新鋭旅客機「737MAX(マックス)」を調査している米議員らは、同社の経営幹部に目を向けている。737MAXの設計や承認プロセスを調べている米下院の運輸経済基盤委員会は、連邦規制当局による商用機の安全承認プロセスに関連して、ボーイング従業員の3人に1人が「過度と思われる圧力」をマネジャーから受けたと感じていると答えた社内アンケートを入手。同アンケートは3年前に実施されたもので、仕事量や日程がその主な理由に挙げられていた。アンケートはまた、エンジニアがボーイングでシステム設計を担当し、同時に連邦航空局(FAA)の代わりに安全性を承認するという2つの矛盾する役割を担うことは、利害の衝突が問題となる可能性があると指摘していた。FAAは長年にわたり、安全性の承認プロセスを企業側の従業員に事実上外注する形を取っている。