英議会は19日、ボリス・ジョンソン首相が欧州連合(EU)と合意した新たな離脱案の採決を先送りしたが、これにより、金融市場を動揺させる地政学的要因がまた増えたことになる。  米中貿易戦争、英国のEU離脱(ブレグジット)、トランプ米大統領の弾劾手続きは、投資家が直面している政治面での障害の一部にすぎない。シリアでのトルコの軍事作戦、サウジアラビア石油施設への攻撃、香港からバルセロナに至る広範な地域での社会不安なども不透明感を増幅させている。  こうした状況に対応するため、一部の投資家は現金など、市場混乱時に相対的に安全とされる資産の保有を増やしている。