「英語が全然話せない」「皆の会話に入れない」「会議で一言も発言できない」。ネイティブを前にしたとたん、「英語が通じない」と悩む日本人は多くいます。一方で、日本人と同じく、英語でハンディがあるはずの非ネイティブは、うまくやっています。なんと、ビジネス英語には、非ネイティブが身につけるべき「絶対ルール」が存在したのです。
1年2ヵ月売上ゼロで窮地に追い込まれた著者が、今ではネイティブを部下に持ち、15ヵ国以上の外国人プロフェッショナルをマネージするきっかけとなった、非ネイティブが実践しているテクニックを『ビジネス現場で即効で使える非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』にまとめました。学生時代に学んだ単語でじゅうぶん。使えるフレーズを多用し、ポジティブで丁寧な言い回しを意識すれば、英語での会話は怖くありません。「こんなとき、なんて言えば?」があっという間になくなるキーフレーズを中心に紹介します。

【海外で悪戦苦闘!】1年2ヵ月間売上ゼロの危機を脱した「サバイバル英語術」Photo: Adobe Stock

協調性とはまわりに合わせることなく、
自分の意見を臆さず話すこと

 海外で日本人が驚くことの一つに、外国人たちの発言の多さがあります。日本人は「出る杭」になることを避けて、発言を控える傾向があります。

 しかし海外では、人と意見が違っていることは自然なことと捉えられ、その違いがあるからこそ、新しい価値感が生まれると考えられています。

 私が働いているマイクロソフト シンガポールには、およそ60か国の人が集まっているので、言語や文化、宗教、価値観が入りまじっています。そのため、「自分がまわりにどのように思われているか」「まわりに合わせなければいけないのではないか」などと気にせずに、人との違いを自分の強みや魅力として、意見を発して仕事を進めるのです。

 人と違う意見を持つことで、日本人が大切にする協調性をおろそかにしているわけではありません。逆に海外でも、「チームでの成果の最大化に向けた協調性」が重要視されています。

 人と違うことがいいといっても、独りよがりの意見は疎まれるだけです。海外では、それぞれが互いの個性を認めて建設的な意見を交わすことが求められます。お互いの意見を積極的にぶつけ合うことで、議論を活性化させていくのです。

 人前でも英語を堂々と話したいと考えるのであれば、人と違う発音・アクセント・言い回しの英語を恥ずかしいと感じるのではなく、単なる「違い」と捉えましょう。英語のとても上手な人が身近にいたとしても、臆することなく自分の英語を話していいのです。今の自分の英語を恥じることなく、意見をどんどん伝えていきましょう。