「英語が全然話せない」「皆の会話に入れない」「会議で一言も発言できない」。ネイティブを前にしたとたん、「英語が通じない」と悩む日本人は多くいます。一方で、日本人と同じく、英語でハンディがあるはずの非ネイティブは、うまくやっています。なんと、ビジネス英語には、非ネイティブが身につけるべき「絶対ルール」が存在したのです。
1年2ヵ月売上ゼロで窮地に追い込まれた著者が、今ではネイティブを部下に持ち、15ヵ国以上の外国人プロフェッショナルをマネージするきっかけとなった、非ネイティブが実践しているテクニックを『ビジネス現場で即効で使える非ネイティブエリート最強英語フレーズ550』にまとめました。学生時代に学んだ単語でじゅうぶん。使えるフレーズを多用し、ポジティブで丁寧な言い回しを意識すれば、英語での会話は怖くありません。「こんなとき、なんて言えば?」があっという間になくなるキーフレーズを中心に紹介します。
話がよくわからないときは、
ささいなことでも「Sorry?」と聞き返す
英語を学ぶのであれば、自分の意見を伝えるだけではなく、わからないときにも臆せずに聞き出すことが大切です。日本人同士で話していても聞き取れないことはあります。シンガポール人の多くは英語が第一言語ですが、会議のなかで「Sorry?」(なんとおっしゃいました?)などと、よく聞き返しています。
日本では「一を聞いて十を知る」など聞き手がすべてを理解すべきだとの考えがあり、質問を躊躇することもあるでしょう。しかし、異なる国籍・宗教・言語が入り混じる英語の世界では、価値観もさまざまで「聞き手がわからないのは、話し手が伝える義務を果たしていない」と考えられています。だからこそ、聞き手は遠慮なく聞き返せるのです。
実際、海外のセミナーや会議で驚くのは、日本人からすると、「そんなことも聞くのか?」といった簡単な定義についてや、そもそもの会議の目的、何時に終わるのかといったことまで、質問が飛ぶことです。
「聞き手がわからないのは、話し手の責任である」という英語圏の考え方を知ってから、私も質問することに躊躇しなくなりました。また、英語の場だけでなく、日本人同士の打ち合わせでも、質問することが増えました。まわりの日本人からは「私もわからなかったので、質問してもらって助かりました」と言われ、質問することで人から感謝されるようになりました。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と肝に銘じて、自分だけでなくまわりの人の助けにもなるので、「曖昧なこと」「わからないこと」などはためらわずに質問しましょう。