エンジニア非IT企業によるIT人材の採用が活発になってきています Photo:PIXTA

非専門家は専門性の高い人材を
どうジャッジすればよいか?

 AIやIoTなどの急速な発展もあり、ITはますますビジネスの成長に欠かせない存在になり、IT人材は引く手あまたの状況が続いています。

 当社のクライアントの動向を見る限り、選考水準を引き下げてまで採用するという動きには至ってはいません。しかし、たとえばコンサルティング会社が開発部隊を自社で持つようになったり、非IT企業が生き残りをかけてデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んだり、といった理由での求人を多く見かけるようになりました。

 一般にDXは内製化すべきといわれており、今後DXに取り組む企業が増えていけば、非IT企業によるIT人材の採用も拍車がかかっていくことになるでしょう。

 そこでは、非IT企業がITの専門家をどう見極め、採用するかが問題になります。

 非IT企業がIT人材を採用するということは、ITに関して何らかの内製化をしているか、しようとしている状況ですが、急速に進化している本業以外の分野で新しいことに精通している人材は社内にいないのが普通です。それゆえに、なかなか候補者のスキル・適性を見極めることが難しく、見誤って、期待水準に満たない専門家を採用してしまうリスクもあります。

 ITに限らずさまざまな領域で専門化が進んでいるいま、その領域の専門家のいない会社が専門家を採用するという場面は増えていくでしょう。非専門家が専門性の高い候補者をジャッジしようとするとき、どのようにすればよいのでしょうか。