仏高級ブランドグループ、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは、米高級宝飾ティファニーを選ぶことで、自分より格下の相手に求婚することになったが、比較的割安なバリュエーションはその組み合わせをより魅力的にするかもしれない。仏富豪のベルナール・アルノー氏が率いるLVMHは28日、ティファニーと買収協議を進めていることを確認した。買収が実現すれば、LVMHにとって、過去最大の買収案件となる。145億ドル(約1兆6000億円)の買収提案額は、ティファニーの利払い・税・償却前利益(EBITDA)予想の14倍に相当する(ファクトセット調べ)。1株当たりでは120ドルで、前週末25日のティファニー株終値に22%のプレミアムを上乗せした水準だ。窮地に立たされているティファニーの投資家はLVMHへの身売りを歓迎するかもしれないが、より優位な条件を引きだそうとする可能性もある。
ルイヴィトンが「格下」のティファニーを欲しがる理由
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