なぜそのようなことをするのかといえば、狙いは閣僚を辞任に追い込む「首取り」であり、要はパフォーマンスで点数を稼ごうということである。

 この「首取り」パフォーマンスは予算委員会で終わりではない。それ以外の個別委員会でも続けようとしているようであり、例えば、経済産業委員会では、渦中の菅原前大臣の所信に対する質疑を、首を取るために大臣の政治資金スキャンダルと、責任問題にもすり替えうる関電問題に、基本的には限定して質疑を行うこととしていたようである。

 しかも、質疑に立つ委員も経済産業委員会所属議員だけではなく、半分は既にスキャンダル追及を行ってきた予算委員を差し替えて行う方向だったようである。

 大臣所信に対する質疑を行うはずだった10月25日の委員会は、突然の菅原大臣の辞任で流会となったが、こんな調子では経済政策やエネルギー政策について質疑を行おうと真面目に準備し、意気込んでいる議員たちのやる気をくじくばかりか、国民・有権者の立憲民主党離れ、国民民主党離れ(最も元々支持率は極めて低いが)、野党離れに拍車をかけるだけであろう。

 菅原大臣に続いて、公選法違反疑惑を報じられた河井克行法務大臣も、野党の「首取り」質疑を待たずして辞任したことで、次の首取りに向けて勢いを増しているようであるが、「オトモダチ」人事に、非民主党系冷遇、重要な政策課題の議論よりも目立つこと、スキャンダル追求重視の姿勢の復活、これでは一番悪いときの民主党か民進党そのものであり、まさに「悪夢の民主党」が復活したようなものだ。そして、こんなことでは野党としての役割はとても果たせず、安倍一強に対峙することなど到底無理だろう(本人たちはそのつもりかもしれないが…)。