中国は愛国教育の強化や政治・経済の制度見直しを通じて、香港と本土との統合強化に乗り出す姿勢を示している。中国当局の影響力拡大に反発する香港市民のデモは収束の兆しが見えず、さらなる強硬策に打って出る構えだ。中国全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の香港基本法委員会で主任を務める沈春耀氏は1日、前日閉幕した第19期中央委員会第4回全体会議(4中全会)で決まった政策に関して詳細を説明した。行政長官など香港の幹部当局者の任命・解任の手続きを見直すほか、安全保障の防衛措置を増強し、香港が取り組む「法執行能力の強化」を支持するなどと述べた。また、若者に国家意識や愛国心を植え付け、中国の歴史・文化への理解を深めさせる考えを示した。