【ウィーン】国際エネルギー機関(IEA)は11日、イランが中部フォルドウの地下核施設で遠心分離機2基へのウランガスの注入を始めたことを明らかにした。イランがウラン濃縮を実行に移したことが確認された。2015年の欧米など6カ国との核合意で最も重大な違反だ。  IEAはイランのウラン濃縮量が核合意で定められた上限を超えたことも明らかにした。  イランは5月に、核合意を脱退した米国による経済制裁から欧州が自国を保護しなかったとして、合意の一部条件の順守をやめると表明していた。  欧州連合(EU)、フランス、英国、ドイツの高官は11日午後、対応を協議する会合を開いた。