米下院民主党が進めるドナルド・トランプ米大統領の弾劾調査は今週、予定されている一連の公開証言が始まるなど、重要な局面を迎える。大統領の罷免という極めて重大な議会の行為に対し、国民の支持を広げることが狙いだ。13日にビル・テイラー駐ウクライナ代理大使とジョージ・ケント国務次官補代理が共同で証言する予定で、数百万人がその様子を視聴する見通しだ。15日には、トランプ氏から解任されたマリー・ヨバノビッチ前駐ウクライナ大使が証言に臨む。弾劾調査は、トランプ氏が7月25日の電話会談で、ジョー・バイデン前副大統領と同氏の息子に関する調査を実施するようウクライナ大統領に圧力をかけたとされる問題が発端だ。今回の公開証言は、下院情報委員会のアダム・シフ委員長(民主、カリフォルニア州)が、このトランプ氏の疑惑に関する内部告発者の存在を明らかにしてから、ちょうど2カ月後のタイミングとなる。