便秘になる男性も増えている
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便秘に苦しむ人は多い。「便秘」とは、何日も排便がない状態だと、一般的には(医師も含めて)考えている人が多いが、決して、それだけではないようだ。また便秘は「女性の病気」というイメージが一般には強いが、この10年ぐらいでだいぶ様相が変わってきている。前回に続き、便秘医療の実態について、横浜市立大学大学院医学研究科・肝胆膵消化器病学教室の中島淳主任教授に取材した。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

便器に座って1分以内
それ以上かかるのは便秘症

 今回のテーマは「そもそも便秘とは、どういう状態なのか」。

 解説する前に、まずは質問。正常な人(便秘ではない人)の場合、トイレに行って便器に座って排便し終えるまでの所要時間はどれくらいか(新聞を読むなど、排便に集中していない時間は除外)。

 答えは、「30秒」。

 この所要時間、あなたは短いと思うだろうか、長いと思うだろうか。便秘医療の第一人者である横浜市立大・肝胆膵消化器病学教室の中島淳主任教授は次のように語る。

「動物はもっと短いですよ。去年出た論文によると、体重が数キロの猫から象まで排便時間を調べたところ、すべて12秒程度だったそうです。カバもサイも猿もです。人間だけちょっと長いんですけど、それでも95%の人はたぶん、50秒を超えないでしょう。私も数年前までは20秒ぐらいでした。ところが最近は加齢のせいか、30秒を超えています。