部下への指示もランチェスター戦略で絞り込む

 例えば、小さな広告会社の仕事で、ランチェスター戦略に従う場合と、そうでない場合の例を見てみましょう。新人が営業を始めるときに上司がアドバイスするとします。

 ある上司は、「お前の好きなところへ行き、好きな商品を売ってこい」といいます。一見、本人の自主性に任せるいい上司です。太っ腹で、こんな上司のもとで働きたい!というタイプ。

 もう1人の上司はこういいます。「ポイントは3つある。1.エリアを絞れ、半径1キロメートル15分以内だけ、2.商品は売れ筋、低価格の売りやすい商品、3.お客様は5~10人の中小企業だけ、大きな会社にはいくな」。

 あれだけ、これだけと、うるさい上司ですね。

 でも、結果は後者の方が売れる場合が多いのです。

 なぜ、そうなるのか? 理由はやることがシンプルになるからです。

 1.同じところを回れば、場所も顧客名も覚える、
  2.たった3つの商品ばかり毎日話すので、商品を覚える、
  3.お客様のタイプも同じになる。

 部下への指示も、こうやってランチェスター戦略に従って絞り込むと、ラクラク簡単に上達します。