小林誠人医師(公立豊岡病院 但馬救命救急センター・センター長)
小林誠人医師(公立豊岡病院 但馬救命救急センター・センター長) Photo by Hiromi Kihara

名医やトップドクターと呼ばれる医師、ゴッドハンド(神の手)を持つといわれる医師、患者から厚い信頼を寄せられる医師、その道を究めようとする医師を、医療ジャーナリストの木原洋美が取材し、仕事ぶりや仕事哲学などを伝える。今回は第20回。「日本一忙しい空飛ぶドクター」として、全国的に知られる凄腕救急医、公立豊岡病院但馬救命救急センター センター長・小林誠人医師を紹介する。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

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 自分もしくは大切な人が、重大なケガや病気に見舞われたとき、この人ほど頼もしい存在はいないだろう。――公立豊岡病院但馬救命救急センター センター長・小林誠人先生。「日本一忙しい空飛ぶドクター」として、全国的に知られる凄腕救急医だ。

 その名医ぶりは、某公共放送をはじめとする複数のテレビ番組で、年に数回は報じられる。息つく暇もないほどの激務を鬼神のごとくこなし、患者を死の淵から生還させる。心肺停止となった胸を開き、生身の肉体に手を差し入れ、心臓マッサージを施す真摯な姿は、見る者の心を強くゆさぶる。

 しかし、こうした分かりやすい名医像は、先生のほんの一面だ。