知れば知るほど得する税金の本
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知らないと損をする節税のノウハウを、税理士・出口秀樹氏の新著『知れば知るほど得する税金の本』からの抜粋で徹底解説します。今回のテーマは「贈与税」。資産を持つ人にとっては、相続と併せて、生前に子供に財産を贈与できれば安心が増します。なるべく税負担を少なくする贈与の仕方はあるのでしょうか。

生前にまとまった額の贈与が可能な制度

「贈与税」は、贈与を受けた人に対して課税されます。その贈与を受けたことに対してかかるので、生活費、または社会慣習上以外のものについてはすべて課税されることになるのです。

 たとえば1年間でトータル100万円もらっても税金はかかりません。すべての贈与ということに対して税金をかけていたら、税務署も納税する人も大変なことになります。ですので、贈与税では「基礎控除額」を設けています。それは年間110万円です。やや中途半端な金額ですが、税法上そのように定められています。

 ただ、基礎控除額の110万円という金額では、大きな財産を移すことは基本的に不可能だといえます。ある人が保有している財産を生前に移動させることが、税負担のためにできないというのは社会全体にとって、あまり良いことではありません。

 不動産や現金など、高齢者が保有し続けることで、その利用が停滞してしまい、景気に悪影響が出るとも考えられるからです。

 そこで、ある程度まとまった金額の財産を生前に子供に贈与しやすくするために考えられたのが、「相続時精算課税制度」です。