どの大学の学位が卒業後1年目に多くの収入を得られるか、卒業時の負債が多いのに1年目の収入が少ない学位はどれか――米政府がこのほど大学や専攻ごとに卒業時の負債と1年目の収入を公表した。
驚くべき例の一つはビスマーク州立カレッジ(ノースダコタ州)でビジネスを専攻した学生だ。卒業後1年目の収入(中央値)は10万0500ドル(約1090万円)で、エモリー大学など一流私立大学数校の卒業生を上回った。
一方、一部のプログラムの卒業生の財政状況を見て、入学希望者は不安になるかもしれない。ブラウン大学では、生物学を専攻した学生の卒業後1年目の収入は3万0500ドルで、歴史専攻の学生より1万2400ドル少ない。ニューヨーク大学(NYU)の大学院を卒業した歯科医は負債額(中央値)が38万7660ドルに上ったが、卒業後1年目の収入は6万9600ドルだった。
米政府が大学新卒者の財政状態についてここまで詳細なデータを公表したのは初めて。これによって、卒業生の負債額と卒業後1年目の収入を、専攻プログラムや大学院の学位プログラムごとに比較することが可能になった。政府はこれまで、学部生の負債と収入について大学全体の数字のみを公表していた。