英語でスモールトークできれば、あなたの世界は確実に広がる

 これらの秘訣は、決してむずかしい英語をマスターするということではなく、ちょっとした心掛けと習慣で身につくものです。

 一方、これらの秘訣を知らないままで、一生懸命英語を勉強しても、スモールトークを楽しめるまでは大きな遠回りになると、私自身の経験からも断言できます。

 英語でスモールトークを楽しむことで、確実に世界が広がります。これだけ色々な情報をネットで入手できる時代でも、直接外国人から聞く話には、興味深い話が多いものです。

 また、自分とはまったく異なる文化圏や環境で生活していると思っていた相手が、意外にも同じような悩みを抱え、共通する問題意識を持っていることを発見することも多いでしょう。言葉の壁やビジネスの利害関係を超えて、人として共感する何かを見いだすことができるのもスモールトークの醍醐味です。

 本連載では日常よくあるシーンで使える簡単なフレーズや会話例、また、ビジネスパーソンが関心を持つ身近な話題や、スモールトークに使える例文を多く紹介していきます。こんな話題の切り出し方、こんな話の展開でいいんだと、参考にしていただきたいと思います。

 まずは1分間会話がとぎれないことを目標にして、これと思ったフレーズを使ってみてください。自分からの質問、切り返しができるようになっていくと、あっという間に会話は数分間続くようになります。ぜひ、多くの外国人とのスモールトークを楽しめるようになることをめざして、お読みいただければ嬉しいです。

小林真美(こばやし・まみ)
英語講師/英語パーソナルトレーナー
津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。外資系証券会社の法人営業を経てニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネスに留学し、MBAを取得。帰国後、フォード自動車の金融子会社に入社し、オーストラリアにあるアジア統括本部に財務マネジャーとして2年間勤務。その後、ジョンソン、日本アルコン等で財務管理職を務めるなど、外資系企業勤務は通算22年におよぶ。
現在は、初級者から上級者のビジネスパーソンへの英語指導や企業研修を行う。
著書に『出世する人の英語 アメリカ人の論理と思考習慣』がある。英検1級/TOEIC970点、日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)