両院議員総会で公約を手に発言する自民党総裁の高市早苗首相両院議員総会で公約を手に発言する自民党総裁の高市早苗首相=2月18日 Photo:SANKEI

首相は「夏前には中間とりまとめ」表明したが
消費減税は家計支援の「最適解」ではない

 2月8日に投開票された衆議院選挙では、高市早苗首相率いる自民党が大勝した。

 選挙後9日に会見した高市首相は、経済政策で注目を集めた消費減税について、超党派や有識者が参加する「国民会議」で議論を進め、「夏前には中間のとりまとめをしたい」とし、「2年間の食料品消費税ゼロ」の26年度内実施に改めて意欲を示した。

 首相は食料品の消費税ゼロは、家計支援策の本丸である給付付き税額控除制度導入までのつなぎという位置付けを語った。だが、筆者は現状では、消費減税実施の実現可能性は低いとみている。

 まずは財源が曖昧なことだ。高市首相は租税特別措置や補助金の見直し、税外収入により、赤字国債に頼ることなく年間約5兆円の財源を確保するとしているが、確たる財源のめどが立っているわけではない。

 首相が強調する「責任ある積極財政」の下で、5兆円規模の減税がどう位置付けられているのかもはっきりしない。

 財源だけではなく物価高などへの家計支援策としては多くの問題点を抱えている。

 食料品の消費減税分が価格に反映され価格が下がる保証はないし、「2年間」の実施の前後で「買い控え」やその反動が起き、消費や景気に不要な変動をもたらす恐れがある。

 消費税は逆進性があるために、減税は、本来、支援が必要な低所得層よりも富裕層に大きな恩恵をもたらす。さらに、いざ実施が決まったとしても、システム改修などに一定期間が必要で早期の実施は困難だ。

 こうしたことを考えると、物価高で苦しむ家計に一刻も早く支援を実施するのは別の方法が良いということにして、消費減税は撤回されるのが、メインシナリオだろう。

 さらに問題の本質を考えれば、忘れてはいけない取り組むべきことがある。