「一生みりんは使えないと思ってた」
糖尿病患者から喜びの声

みりんは名乗れないが、「本みりんと同じ使い方」ができる

 さらに使用用途の下に「※本品は酒税法上の『みりん』の分類ではなく『リキュール』です」という打ち消し文を書き添えなければならない、という条件も加わったという。その一方で「みりんのように使える糖質ゼロの調味料として、悲願の“国内初”を実現することができた」と竹山氏は語る。

 波乱に富んだ開発期間を経て、店頭に並んだ「甘みとコクの糖質ゼロ」。その反響は、料理酒を超えるものだったという。

「糖質ゼロシリーズは、通販の売り上げが非常に高いです。糖質ゼロ調味料を小売店で見つけられなかった人たちが、検索して当社のサイトから買ってくれているようです。毎日使うものなので、ケースで買う人も多く、販売が追いつかないこともありました。お客さんから『もう一生みりんは料理に使えないと思っていました。ありがとうございます』という感謝の言葉が届いたときは、やりがいを感じましたね」

 同社の通販の売り上げは、前年比243%もアップし、その底上げをしたのが糖質ゼロシリーズだという。細かなニーズを獲得しながらも、「認知度の低さは大きな課題」と竹山氏は意欲を見せる。現在は、病院や医師など、患者に食事指導をする人々への周知に力を入れているという。

「もちろん、商品のラインアップも強化していく予定です。糖尿病に限らず、さまざまな理由で食事に制限がある人たちにも、料理を作ることや食べることをもっと楽しめるようにサポートをしていきたいです」

 老舗メーカーが生み出す進化系調味料が、日本中の食卓を笑顔にする日も近い。