アキバの魅力は「OTAKU」にある。その特徴をこれまで2回にわたって解説してきた。筆者は「オタク」と「OTAKU」を以下のように違うものとして定義づけている。
オタクはアニメ、漫画、ゲーム、PCなどのマニアの人たちを指し、閉鎖的な印象を持つ。「OTAKU」は世界に向けて発信されている日本独特のPOPカルチャー全体を指し、大衆も楽しめる、明るく健康的な印象だ。
今や若者にモノを売りたければ渋谷や原宿ではなくアキバだとも言われている。それほどアキバでの若者消費は盛り上がっているのだ。
今回はアキバ変遷の歴史を追い、アキバが作り出した新しい消費スタイルを整理する。閉塞感のある日本の消費市場を打開するヒントが、アキバにあるという理由をお伝えしたい。
アキバの変遷
アキバの最大の魅力は街の猥雑性にある。裏通りの小さな雑居ビルの中にOTAKU達が集う店が山のように存在している。しかし、治安の悪い通りにはなっておらず、健全な裏通りとなっている。表通りには家電量販店が軒を連ね、また最近では、一流企業が入居する最先端の設備を備えたオフィスビルやおしゃれなカフェも増えている。
アキバのような街は世界中を見渡しても、筆者は見たことがない。筆者は20年間にわたってさまざまな街を歩いてきたが、アキバのようなカオスな街を知らない。ここで言うカオスとは、いろんなものがごっちゃに混じりあって混沌としているものの、整然と融合している状態のことである。このカオスこそがアキバの最大の魅力であり、それがあるためにサラリーマン、若い女性、小さな子どもたちまでを集客する街になっているのだ。時代と共に街の顔を変えつつ、その時代を引っ張ってきたアキバという街にはどのような歴史があるのだろうか。
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