今年4月に開業した結婚相談所「SUN SUN CALL」では、「相貌心理学」という新たな切り口を使って婚活の成果につなげようとしている。人の顔から、人間性やパーソナリティーを理解するという相貌心理学とは一体どのようなものなのか。運営会社に話を聞いた。(清談社 中村未来)

フランス生まれの「相貌心理学」で
婚活の成果が上がる!?

人間の顔立ちのイメージ顔を客観データとして分析して人間性や性格、パーソナリティーを理解する「相貌心理学」。フランスでは大手企業も人事や研修に活用するという Photo:PIXTA

 婚活業界のAI化が凄まじい。大手結婚相談所「パートナーエージェント」では人工知能KIBITを導入。また、恋愛・婚活マッチングサービス「Pairs(ペアーズ)」では、東京大学とタッグを組み、新たなマッチングアルゴリズムを共同開発している。

 そんな中、今年4月にサービスを開始したばかりの東京・南青山に位置する結婚相談所「SUN SUN CALL」は、「相貌心理学」という聞きなれないツールを駆使した婚活サービスを提供している。運営会社は芸能プロダクションという、一風変わったバックグラウンドを持つ。

 芸能事務所が母体という強みを生かし、婚活に欠かせないプロフィール写真には、芸能界の第一線で活躍しているプロのヘアメイクやスタイリストが入るというが、それ以上に興味深いのが、入会プランに含まれている「相貌心理学」だ。婚活マネージャーの中島幸一郎氏に詳しい話を聞いた。

「相貌心理学は、フランスで生まれた心理学の一分野です。輪郭・器官・肉付き・左右の非対称など、『顔』を客観データとして分析し、その人物の人間性・性格・パーソナリティーを理解します。当相談所でしか体験できないコンテンツとして導入することを決めました」

 相貌心理学は1937年、パリで360年の歴史を持つサン・ルイ病院の精神科長ルイ・コルマンが創設。その著書はフランスで最も権威ある大学出版局「フランス大学出版局(P.U.F)」から出版され、フランス国内では心理学として認知されている。現地ではフランス相貌心理学会を中心に、カウンセラーが広く活動し、大手企業が人事や研修に導入するなど、ビジネス・教育分野にも広く応用されている。「SUN SUN CALL」では、その相貌心理学を婚活時の自己分析に役立てているのだという。

 というのも、一般的に婚活は自己分析とともにスタートする。自分はどういう人間なのか、どんな結婚生活を求めているのかを、最初の段階で明らかにするのだ。しかし、この自己分析でつまずく人が少なくない。するといつまでたっても、自分の理想の人にめぐりあえないという、いわゆる婚活難民が生まれる。

 そこで、客観的に自分を見つめてもらうためのツールが相貌心理学だ。