――WSJ日本版創刊10周年にあたり、2011年7月26日付の記事を再掲載します。 ***  国家財政機能の維持という最も基本的な任務さえ果たせないワシントンの現在の体たらくは確かにひどいかもしれない。だが、驚くべきことではない。  8カ月の警告期間を経へてもなお、赤字削減や債務上限引き上げ策に合意できずにいるのは、異常な出来事でも何でもない。むしろ、米政界における二大潮流が最高潮に達した論理的な結果だ。その潮流とは、政府の規模をめぐる、とめどない議論と、下院を中心とする議会内での行き過ぎた党派争いだ。