(6)なりすます パターン2

 上記のなりすましよりもユーザーがだまされやすいのが、こちら。特定ユーザーになりすますのではなく、「自分と異なる主張をする匿名の一般人になりすます」のである。

 例えば、「たけのこ派」と「きのこ派」に分かれ論戦が繰り返されていたとする。きのこ派ユーザーがたけのこ派になりすましたアカウントを作り、たけのこ派から支持されるようなツイートを繰り返してフォロワーを増やす。フォロワーが増え信用力が増してきたところで、わざと突っ込まれやすい隙のあるツイートをする。こうして、「たけのこ派はやっぱりダメだ」と印象づけるのである。

 最近のツイッターでは、特徴的なエピソードや主義主張の強いツイートが好まれ拡散されやすい傾向がある。しかし、「こんなことがあった」「聞いた」と、尖ったエピソードを連発するユーザーにはちょっと気をつけたい。そのユーザーがアカウントを設けたのが直近であるならなおさらだ。

 このパターンのなりすましの場合、特定のユーザーになりすましているわけではないため、ツイッターの違反規定にはあたらない。つまり「通報」することもできない。ひたすら各ユーザーのリテラシーが試されることになる。

(7)炎上の愉快犯

 ある情報番組がプチ炎上したことがあった。火元は、その情報番組が取り上げた病気の当事者だった。「こんな取り上げ方をされるのは許せない」とツイートした彼に同調する人は多く、ネットニュースでも取り上げられた。

 そのユーザーが当事者だったのは事実である。しかし彼の場合、本気で「許せない」と怒っていたというより、「本当に炎上するかどうか」を試す目的であり、それ以前にも他の話題を炎上させた過去があった。

 火元が「愉快犯」であったにしろ、それに同調する人が多かったのであれば、いずれは炎上するネタだったともいえるかもしれない。また、炎上の多くはそれまで抑圧されてきた側の怒りに端を発するものであり、なんでもかんでも「愉快犯」「わざと炎上させようとしている」と決めつけるのも良くない。

 とはいえ、火元がどんな人物であるのかは、少なくともメディアは情報を流す前に確認するべきだろう。自戒したい。