外観はクラシックカー
中身は最新のEVというクルマが続々登場
いまやEV(電気自動車)は世界的なブームといっても過言ではないだろう。各自動車メーカーも新興企業も、EVの製造販売を目指す時代になった。その一方で、クルマの世界には根強いクラシックカーファンが存在する。
このところ注目されているのが、この2つの流れを合わせて、クラシックカーをEVにコンバートするという動きだ。つまり外観はクラシックカーだが、中身は最新のEVというクルマが続々登場している。しかもこの動き、大手自動車メーカーがサポートしているケースも多い。
最近でもVWビートル、アストンマーティンDB6、英国のヘンリー王子がメーガン妃との結婚の際に使用したジャガーEタイプなど、歴史的名車のEVコンバージョンが生まれた。
こうしたモデルの多くはテスラのバッテリーパックを使用し、コンバージョンキットとして販売、あるいはスタートアップ企業がコンバージョンを行うケースが多い。
EV化に必要な費用は、1万ドル(約110万円)以下からOK。クラシックカーオーナーは、自慢のクルマのスタイリングはそのままにEVの走りが楽しめる。
このコンバージョンの流行に苦言を呈する団体もある。1966年に設立され、世界60カ国以上で約150万人の会員を擁するFIVA(国際クラシックカー保存連盟)だ。「クラシックカーとはオリジナルのエンジンを含めてのものであり、スタイリングだけクラシックではその価値を失う」と主張している。