米国は12日、地上配備型弾道ミサイルの発射実験を行った。1987年に米国と旧ソ連が締結した中距離核戦力(INF)廃棄条約の失効後初めてのテストとなる。米軍は中国への対抗策の1つとして、核弾頭を搭載しない中距離ミサイルの開発を長年見据えてきた。マーク・エスパー米国防長官は実験後の記者会見で「中距離ミサイルを開発し、指揮官がそれを必要とするなら、配備の可能性について欧州やアジアなどの同盟諸国と緊密に連携・協議していく」と述べたが、具体的なスケジュールについては言及しなかった。国防総省高官は3月、新型ミサイルの最終的な生産と配備について議会の承認が得られたとしても、完全な開発と配備には5年かかる可能性があるとの見方を示した。