米中両国が先週、貿易協議で部分合意に達したことは、貿易戦争で痛手を受けていた米農家にとっては恵みの雨となりそうだ。だが、米交渉団が設定した野心的な目標の実現性を巡っては懐疑的な見方がくすぶっており、期待に冷や水を浴びせる格好となっている。  米当局者は、中国が向こう2年に年間で最低400億ドル、最大500億ドルの米農産物購入を確約したと明らかにした。500億ドルは、貿易戦争前のピークから倍増の水準となる。  「中国は米国産の豚や大豆を必要としているが、500億ドル分も必要かといえば、絶対にノーだ」。