コメダさん、やってくれたな!星乃珈琲店と比べてわかった「サンドイッチ」の決定的な違いPhoto:Diamond

快進撃を続けるコメダ珈琲店の「ワケのわからない」魅力の源泉はどこにあるのか? ライバル・星乃珈琲店と徹底比較してみたら、採算度外視の「異次元のこだわり」が浮かび上がってきた。(イトモス研究所所長 小倉健一)

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コメダvs星乃珈琲店、比べてみたら

 ダイヤモンド・オンライン『コメダさん、やりすぎだって!異次元のボリュームと「ワケのわからなさ」に完全に持ってかれた』(6月9日)で、コメダ珈琲店の異次元の魅力について詳報したが、この「ワケのわからなさ」について、まだまだ伝えきれていないのではないかという反省が筆者の心の中にあった。

 あれから、どうやったらコメダの持つ「異次元のワケのわからなさ」を伝えられるのか、思案していた。そして、ひとつ思いついた。ライバル店との比較である。

「競争戦略は、競争相手に対する優位性を持つための計画である」と述べたのは、著名な経営学者マイケル・ポーター。競争優位とは、企業が競争相手に対して持つ優れた点や特長のことだ。コメダはライバルとされる星乃珈琲店に対して、どうやって競争優位を保とうとしているのか? 今回はそれを探っていく。

 星乃珈琲店は、こんなチェーン店だ。

 運営するのは、ドトールを展開するドトール・日レスホールディングス。2011年3月に1号店(埼玉県蕨市)をオープンした。同社の不採算店舗(洋麺屋五右衛門など)を積極的に星乃珈琲店へと転換してきた経緯から、立地は都心部繁華街から郊外ロードサイドまで幅広い。

 店によって価格は異なるが、1杯ずつ手で淹れるブレンドコーヒーの価格は600円ほどで、ドトールコーヒー(Sサイズ250円、Mサイズ300円)の約2倍だ。かつて自社が手がけたドトールコーヒーによって激減した“街の喫茶店”の雰囲気を再現しているようにも見える。

星乃珈琲店の「お手本」はコメダ?

 星乃珈琲店の出店経緯について、ドトール・日レスホールディングスの大林豁史(おおばやし・ひろふみ)代表取締役会長は、自らこう話している。