日本の経済成長は鈍化しており、かつてのような勢いはない。それでも、1斤1000円もするような食パンが売れて大きな話題になったりする。このような「常識はずれ」と思われる、やたらと値が張る商品(財・サービス)が売れる理由は何か。こうした高額商品で成功する店や企業はどこが違うのか。基本的なビジネスの考え方はすべて「客」から始まるが、ここでも「客」が重要なポイントになる。(AKTANA International LLC プリンシパルコンサルタント 高橋洋明)
日本の経済成長は鈍化しているが
1000円近い食パンが売れる
皆さまもすでに重々実感していることと思うが、日本の経済成長は鈍化しており(出典:平成29年度国民経済計算年次推計〈フロー編〉)、私たちの収入もそれほど大きく伸びていないようだ。
もちろん、その業界によって成長率は異なるため、「伸びていない」と一概に言えない業界もあるが、前述の出典を見れば、日本全体としてはつつましい生活を送っている方々が多そうだ。
一方で、値が張る財・サービスがよく売れて話題になることもある。