女の子が「別のもの」にこだわりだすのは危険なサイン

 子どもたちの持ちものを、私はよく見るようにしています。男の子の場合、鞄の中身の整理ができている子など99・99%いません。小学生の段階でこれができていたら、勉強も相当できています。

 一方、女の子で鞄の中身がぐちゃぐちゃという子はほとんどいません。むしろ、女の子の持ちもので気をつけなければならないのは、「きれいになりすぎていないか」ということです。

 もともと、女の子はかわいい文房具が好きで、キャラクターのついたペンや、カラフルな付箋などを愛用しています。それはそれでいいのです。

 ただ、その数が必要以上に増えてコレクションのようになっていたり、やたらと筆箱がきれいに整頓されているようなとき、その女の子は勉強に集中できていない確率が高いのです。

 仕事でも、できる人は持ちものがシンプルです。資料をつくるときにやたらと色ペンで書き分けたりする人は、本質から逃げています。

 鞄の中身や文房具は整頓されていたほうがいいのは明らかです。しかし、それは目的ではなく手段にすぎません。その手段に逃げて「やった気になっている」というケースが、大人でも多いのです。

 「きれいすぎる持ちもの」は、女の子が発している重要なサインです。

 男の子は、追い込まれていたり、勉強が楽しくないと感じていると、すぐに表情に出ます。しかし、女の子は自分の気持ちを隠す傾向にあって、親がそれに気づいたときには、かなり重症になっていることが多いのです。

 重症になると、回復するまでの時間がかかります。

 そんなことにならないように、早いうちにサインをキャッチしましょう。