なぜ、女の子を競争原理で煽るのは逆効果なのか?

 男の子は10人いたら、その中でとにかく一番になりたいと考えます。男の子は、ビリになることをさほど恥じていないので、一番になれないのなら二番もビリも大きな違いはないと感じます。

 対して、女の子がまず望むのは「ビリにはなりたくない」ということ。一番になどなれなくていいから、真ん中よりちょっと上で充分だから、ビリだけは勘弁なのです。だから、ビリを決めなくてはならない競争の土俵には乗りたがりません。

 勉強以外でも、男の子は野球やサッカーなど勝ち負けがつくものが好きです。一方で、女の子がやっているのはバレエやピアノなど自分の成長を見ていくものが多いため、あからさまに他者との間に優劣がつく状況に慣れていません。

 だから、女の子は男の子と違って、テストの点数を見せ合うことも嫌いますし、自分がどのくらい勉強したかなど、友だちに言いたがりません。勉強していたとしても「していない」と言うのが女の子です。

 これらはすべて、失敗すること、負けることを避けたい女の子ならではの心理です。こうした女の子を競争原理で煽るのは適切ではありません。