米国の輸送株はここ16カ月の間、最高値を更新していない。世界経済の成長に賭けている投資家にとっては不穏な前兆かもしれない。  米航空会社や鉄道、トラック輸送、海運会社など20銘柄で構成するダウ輸送株平均は現時点で、2018年9月14日につけた最高値を3.7%下回っている。ダウ・ジョーンズ・マーケットデータによると、同期間にダウ工業株30種平均は11%上昇し、終値ベースで最高値を31回更新している。  直近3カ月の上昇率でも輸送株は4.6%にとどまり、ダウ平均の8.7%に遠く及ばない。この勢いの差は「ダウ理論」の信奉者の不安をかき立てている。