全世界でシリーズ累計100万部超のベストセラー『ブレイン・ルール』の第2作目にあたる『100万人が信頼した脳科学者の絶対に賢い子になる子育てバイブル』。発売から反響続々で第4刷が決定!「賢く幸せな子になってほしい」と願うすべての親のために、科学的に何度も「正しい」と認められた子育ての手法だけが紹介されている同書より、特別に一部を公開する。(本記事は2020年2月28日に公開された記事を再掲載したものです)

子どもの「人間性」は「親の話す言葉」でほぼ決まるPhoto: Adobe Stock

脳は情報をどう受け取るのか

 イェール大学の心理学者ジョン・バージは、感受性がいかに敏感であるかを立証する実験をおこなった。

 彼は健康な大学生の一団に、これから言語能力テストを実施すると伝えた。そして単語のリストを渡し、リストにある単語を使って意味の通る文章をつくりなさいと指示した。

 ぜひ、みなさんも試していただきたい。次の単語を使って、文章をつくってみよう。

子どもの「人間性」は「親の話す言葉」でほぼ決まる

 すぐに思い浮かぶのは、Bitterly, the lonely old man with the wrinkled face sat down

「いかにも苦しそうに、皺だらけの顔をしたひとりぼっちの老人が腰を下ろした」という文章だ。

 だがじつのところ、これは言語能力のテストではなかった。

 リストのなかに、「高齢」に関連する単語がたくさんあることに着目してもらいたい。

 バージは被験者がどれほど創造性を発揮して文法を活用するかになど、さらさら興味がなかった。

 彼が関心をもっていたのは、こうした単語を読んだあとで、学生たちが部屋をでて通路を歩いていくのにかかる時間だった。