「シルバーモンスター」と
勘違いしないための3つのポイント

1.声が大きいからといって怒っているとは限らない

「部下がクレーマーだと大騒ぎするので、対応を変わってみると、高齢のお客様は全然怒っていませんでした」

 新人を指導する多くの幹部や中堅以上の方は、このような経験をしたことが、多かれ少なかれあると思います。別のパターンでは、悪質で理不尽なクレームだと報告を受けていたが、じっくり話を聞くと何ら問題のない正当なお客様の声だったということもたびたびあります。なぜ、現場で勘違いが発生してしまうのでしょうか?

 まず、ジェネレーションギャップがあります。いつもネットやスマホで音声を聞いている若い年齢層が、高齢の方特有の話しぶりに慣れていないことが1つの理由です。周知のことですが、年をとってくると体力の低下は顕著で、耳も聞こえにくくなります。私も含め多くの高齢者は、体のあちこちに問題を抱えている問題を、声の大きさで補おうとしてしまう傾向にあります。

 商品の説明やコールセンター対応で従業員の声が聞き取れず、大きな声で「今、何て言った!?」と聞き返す。突然の大声とぶっきらぼうな話し方に驚き、クレーマーと認識してしまう気持ちは痛いほどわかります。しかし、声の大きさにひるまず落ち着いて対応すると、案外普通のことを言っている場合もあります。

2.小難しいカタカナ言葉は控える

 急速に進むIT化に多くのシルバー世代はついていけず、何とかしたいと焦っています。そのため、説明の際はなるべく小難しいカタカナ言葉を使わず、相手に寄り添って伝えることを心がけてください。

 過去の事例では、アルファベットもふんだんに使った栄養成分をうたった健康食品の説明中に、「今、俺のこと鼻で笑っただろう!バカにしてんのか!」といきなりキレだしたシルバーの方がいました。高齢になると新しい情報が頭に入りにくいものです。聞き慣れない言葉に戸惑い、わからない自分にいら立つのですが、わからないことをわからないと素直に認めたくないプライドの高いシルバーの方もいます。

 マニュアル一辺倒ではなく、相手の気持ちに合わせたトークというものも、クレームを悪質化させることを回避するためには大切です。怒鳴っていたシルバーの方が大切なごひいき様になることも少なくありません。