数多くのテレビ出演や講演、ベストセラー作家としての顔を持つ明治大学教授の齋藤孝先生と、
『ぴったんこカン・カン』『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『輝く! 日本レコード大賞』など
数々の人気番組の司会者として知られるTBSアナウンサーの安住紳一郎さん。

TBS『新・情報7days ニュースキャスター』で司会者とコメンテーターとして共演しているふたりは、かつて明治大学で先生と生徒の関係だった。
中学校と高校の国語科教員免許を持つ安住アナは当時、明大の教職課程で齋藤孝先生の授業を受けていた。
そんな師弟関係にあり、日本屈指の話し手であるふたりが、『話すチカラ』について縦横無尽に語り尽くす。

“国語科オタク”を自認する安住アナの日本語へのディープなこだわりは必読。
齋藤孝ゼミの現役明大生を前に、安住アナが熱弁をふるった白熱教室の内容も盛り込む。

学生からビジネスパーソン、主婦まで、日ごろの雑談からスピーチ、プレゼンまで楽しくなる『話すチカラ』が身につく!

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余計な言葉を
入れないことを
強く意識する

テレビのスポーツ中継を見ていると、実況するアナウンサーの質問に対して「でも」から話し始める解説者がいます。
「でも」と言っているのですが、それに続く内容が逆説ではありません。

こういった「でも」は、単なる口グセです。
口グセがすべて悪いわけではありませんが、ムダなクセをとり除くと、話にテキパキした印象が生まれます。

多くの人がやりがちなクセが、「えー」「えーっと」です。

「えー」には、“声を出す練習”“聴き手の準備を促す”といったポジティブなニュアンスもありますが、「えーっと」からは“話したい内容がまとまっていない”というニュアンスが伝わり、子どもっぽい印象を与えてしまいます。

「えーっと」「えーっとですね」を連発すると、少々耳障りです。

私が学生に「15秒でプレゼンしてください」と課題を出すと、短時間で話をまとめなければならないのに「えーっと」を連発して、それだけで持ち時間を使ってしまう人がいます。

まずは、自分が話すときのクセに気がつくことが肝心です。

短い時間で区切って話してみると、自分がどれだけ余計な言葉を入れてしまっているかがわかります。

できれば、自分の話をICレコーダーやスマホに録音してチェックするのが理想ですが、そうはいっても、自分の声を聴くことにはストレスがあると思います。

まずは話している最中に「あ、今『えーっと』って言っちゃったな」「また『あのー』が出てしまった」などと意識するところから始めてみましょう。

口グセに注意しながら15秒、30秒プレゼンを繰り返していると、次第にムダな言葉を省きつつ、長い時間話せるようになってきます。

「これだけは伝えたい」という情報を強く意識して、優先順位の高い情報から話すことも意識しましょう。

いつ話を遮られても困らないように、大事な情報から先に伝えようとすると、余計な言葉が少なくなっていくはずです。

私は、これまで大学生を何千人も指導してきましたが、プレゼンは5回目くらいから誰もが格段にレベルアップします。

まとめ
1 「えーっと」「あのー」「まあ」といったノイズをなくすことを意識する
2 ノイズをなくすには話したいことを強く意識することも大切
3 自分が話すときのクセに気づくところから始める
4 心情を雄弁に伝える「えー」「あのー」もある