結果として、犯罪比率が高い区ワースト5は、若者が集まる繁華街の代表格である渋谷区、同様に池袋駅を抱える豊島区、上野駅などのある台東区、新宿駅のある新宿区、錦糸町のある墨田区となる。

 逆に低い区は、文京区、品川区、中央区、港区、目黒区の順となる。以降、杉並区、練馬区、世田谷区と外周の落ち着いた住宅街が続く。

 中でも文京区は断トツの一番で、最も犯罪が起こりにくい街といえる。しかし、私は実際に住んでいた者として、その弊害もコメントしておこう。

 文京区では交通の取り締まりが非常に多い。主要な交差点や高速出口付近、直線道路などで白バイや覆面パトカーが常時待ち伏せしているほど多いので、車・バイクでの移動にはかなり注意を要する。こうした状況は区によってかなり違う。千代田区や港区では大使館警備が主たる業務であるためか、交通取り締まりはほぼないに等しいので、隣接している区でも大違いなのだ。

刑法犯罪発生件数
(注)警視庁2019年の発表を基に筆者作成。「犯罪比率」は小数点以下第3位を四捨五入した数字 拡大画像表示

東京都区部の犯罪の多い地域は
新宿・渋谷・池袋などの繁華街

 犯罪件数が多い場所は、町丁目単位まで特定されている。その近隣に位置する駅は、新宿・池袋・渋谷の副都心に集中して多い。この他、東京、蒲田、赤羽、品川、秋葉原、中野、錦糸町、下北沢、上野、亀有、新小岩、原宿、新橋、大森、王子駅などが該当する。これらの中には、遊楽街やギャンブル関連施設が存在するところが多い。

 また、駅でもどちらの出口に出るかで治安が大きく変わる場所がある。たとえば、大森駅の東口となる大田区大森北1丁目では犯罪が多いが、西口に出ると高級住宅街である大森山王になり、様相は一変する。この町丁目単位の犯罪件数はホームページで誰でも閲覧することができる。「警視庁 町丁別 認知件数」で検索するとエクセルファイルがダウンロードできるので、ぜひ確認してもらいたい。

 犯罪件数と昼夜間人口を町丁別に比較すると、最も安全な町を特定できる。分析してみると、駅から遠いマイナーな住宅街ばかりになる。人が集まってこないだけでなく、犯罪者が住んでいる人を狙うこともあえてしないようなエリア、と言ったらおわかりだろうか。