社内不倫がバレたから…
もう1つの例は、社内不倫です。
女性側の不倫メールが夫に見つかり、問い詰められました。そのとき女性は、「この男性上司にパワハラ、セクハラをされている」と言いました。夫は真に受けて、会社に怒鳴り込んできました。
会社が男性にヒアリングをするとショックを受けて、「社内不倫は間違いないが、パワハラもセクハラもない」と言って、証拠になるラブラブメールや2ショット写真を出しました。それですぐに嘘だとわかりました。
それでも女性は頑として認めず、「俺の女になれと強要された」とか「マインドコントロールされていた」などと言いました。最後には男性上司を解雇しないと「週刊誌にリークする」と言いだしました。
会社は女性を虚偽告訴ということで懲戒処分にしました。裁判になりましたが、会社の主張が全面的に認められ、最終的には和解で辞めてもらいました。
偽パワハラかどうかを見極めるのは難しい場合があります。
経営者や人事担当者は、親身になって被害者(相談者)の話を聞きながらも、事実を確認するという態度は忘れないようにしましょう。ハラスメント相談への対応は、人事部などが調査を行い、証拠の裏付けを丁寧に行うべきです。
次回は、管理職の方がパワハラを訴えられたり、相談されたりしたときに、トラブルを拡大しない正しい対処法について解説します。