大人の効率的な英語学習法、「中学からやり直せ」は正しいか?英語学習を習慣化することがポイント。まず第一歩は、自分の好きな洋楽や洋画をきっかけにするのがいい(写真はイメージです) Photo:PIXTA

年々進むグローバル化により、仕事で英語を使う機会も増えてくるでしょう。しかし、いざ英語を習得しようとして学生の頃のように単語や文法から学び直すのは効率的ではありません。勉強の時間が取りづらい大人たちは、「脳のしくみ」を活用すると効率的に成果を上げられると脳医学者の瀧氏はいいます。そこで前回に続き、瀧靖之氏の『脳が忘れない 英語の「超」勉強法』(青春出版社)から、大人の英語学習において「脳のしくみ」を生かすヒントを解説します。

大人の英語学習は「中学英語」からやり直す必要はない!

 大人になって英語をやり直そうというときに迷うのは、どこから手をつければよいのかということでしょう。ひと口に英語を身につけるといっても、漠然としていて何をどうすればよいのかわからない人も多いかと思います。

 一つの方法として、中学英語からやり直すという人がよくいらっしゃいます。中学校の教科書を読んだり、参考書にある文法事項から復習しようというのです。書店に行ってみると、そうした人を対象にした「やり直し英語」と銘打った本も見かけます。確かに、そうした方法もありますが、あまり効率的ではないというのが私の考えです。

 なぜ大人になって英語を学び直すのか、その目的をもう一度確認してみましょう。それは、単に試験でいい点数を取るためではなく、外国人と話してみたい、海外旅行を楽しみたい、世界を舞台にして仕事をしてみたいというものではありませんでしたか。