新型コロナが怖くて
通勤電車に乗れない

 B総務課長は驚いた。

「それはどういうこと?」
「もし、自分がコロナに感染したらどうしようと考えると、怖くて通勤電車に乗れないんです」
「じゃあ、当然病院には行ってないんですよね?」
「はい…。そうすると自分の休みはどうなるんですか?」
「うーん、有休を消化後は欠勤扱いになりますね」

 その返答にAは突然キレた。

「欠勤扱いだって!!じゃあ、その間の給料はどうなるんですか!もしかしてゼロ?」
「そうですね。欠勤扱いだと月給からその日の給料分はカットされます」
「そんなバカな!もし出勤してコロナに感染したら会社は責任取ってくれるんですか?僕だって好きで休んでいるんじゃありません。それなのに無給だなんて納得できない。どうにかしてください!」
「そんなこと言われても…」

 Aに電話で攻め立てられ困ったB総務課長は、電話を切ると考え込んでしまった。そこへC主任が来て尋ねた。

「課長、Aさんの具合はどうでした?明日にでも出勤できそうな雰囲気でしたか?」

 B総務課長は一瞬ためらったが、隠してもしょうがないのでAとの電話内容をそのまま伝えた。するとC主任は怒り心頭で訴えた。

「今日から忙しくなるのに何を言っているんだAは!通勤電車でコロナに感染するリスクなんて皆同じですよ。そんな理由なら会社命令で早く出勤させてください!」

 B総務課長は、Aの処遇についてどうすればいいのか判断に困った。しかし事は急ぐのですぐに対応が必要だ。そこでD社労士の事務所に連絡を取り、取り急ぎ夕方に来社してもらうことにした。そして、相談時間があまりなく、来社次第すぐに本題に入りたかったので、Aに関するこれまでの経緯をメールでD社労士に送信した。