世界経済が停滞し、資源価格が急落する中、ひそかに積み上がった債務がここにきて新興国を脅かしつつある。  新興国は中国から推定2000億ドル(約21兆6000億円)を借り入れているもようだが、公式データにはその実態が反映されていない。その中国マネーは、高い利回りを求めて過去10年間にリスクの高い新興国市場に約2兆ドルを投じてきた投資家の目算を狂わせかねない。  新興国の中には、足元の金融市場の混乱が発生する以前の段階ですでに、中国への返済が行き詰った国もある。