1月23日、スイスのダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)年次総会の夕食会の場でスティーブン・ムニューシン米財務長官は明確に指摘した。それは、気候変動と貿易に関する会話が45分ほど続いた後のことだった。同氏は世界が直面している最も重要な問題であるのに、その席では誰も触れなかったこと、つまり中国全土に拡大しつつあった、命にかかわる新たなウイルスの問題を取り上げたのだ。ムニューシン氏は、夕食会のゲストらに対し、この保健衛生上の危機が世界経済の成長を阻害しかねないことを懸念していると語った。同日、これに先立ち中国政府当局者らは、この公衆衛生上の危機の震源地である武漢に出入りする交通を遮断し始めたことを明らかにした。