「ネットでも話題になっていたが、多くの女性看護師は生理用品が足らず、仕方なく防護服を汚したまま仕事を続けなくてはならかった。

 われわれも聖人ではない。疲れたときには休みたいし、母親の手料理が恋しかった…。でも、大勢の人々に感謝され、頑張った甲斐があり、医療に携わる者として『やるべきことはやった』という達成感がある。今回は衝撃的で貴重な体験をし、いろいろなことを考えさせられた」

各地の壮行会は
悲壮感にあふれたものだった

 武漢に医療チームを派遣する各都市では、医療チームのスタッフたちの壮行会を行った。その様子は、まるで「戦地」に行くかような、悲壮感にあふれたものだった。

丸刈りにされる女性看護師中国のSNSより。丸刈りにされて涙ぐむ女性看護師

 ある地域の壮行会では、大勢の有力者から激励の言葉を送られた後、派遣される医療チームのスタッフが「命を懸けても惜しくない」と宣誓し、悲壮感が漂った。

 また、中国西部の甘粛省では。派遣される医療チーム15人の女性看護師に対し、髪の毛を切るように要請した。「手入れ」しやすいためだという。

 長髪が無残に切られ、尼僧のように丸刈りで“坊主頭”になった若い女性看護師らの姿…。中には涙ぐむ人もいた。

「女戦士がこれから戦場に行き戦うのだ」…との勇ましい字幕、悲壮な音楽がバックミュージックに流れ、坊主頭の女性看護師らの映像がSNSで流れた。 

手入れしやすいように坊主頭に女性看護師たり中国のSNSより。手入れしやすいように坊主頭にした女性看護師たち

 別のチームでは、上司から生理を遅らせる薬を飲むようにと要求されることもあったと伝えられていた。

 こうした動画は、見事に炎上した。

「ここまでやる必要があるのか?」

「泣いているぞ、本心ではそう望んでないだろう!」

「どういう心境だ?形式だけだろう」

 先述した妊娠9カ月目の看護師もそうだったが、「士気を高めたい。医療現場で奮闘中の医療従事者を励ましたい」のは理解できる。しかし、「彼女、彼らは医療従事者である前に、普通の人間であることを忘れないでほしい」と多くの国民が思ったのだ。