この重大な事態の中で、「俺はコロナ」と吹聴して逮捕される事例が相次いだ。一体彼らは、なぜそんな愚かな行動を取ってしまったのか。彼らを反面教師として、われわれが学ぶべきこととは。(取材・文/フリーライター 武藤弘樹)
混乱を示す「俺はコロナ」男性
各地で出現し始める
新型コロナの脅威が国内でも日に日に増してきている。政府や自治体が注意喚起をさかんに促すようになった中、ついには著名人の訃報もあって、脅威はより身近に実感されるようになってきた。現状ピークアウトに至らずともピークを過ぎたわけでなく、この緊張は続く。
企業単位で見ると社員の管理体制にはばらつきがあり、社員を全員テレワークにする企業もあればまったく意に介さず通常通りの出社を命じる企業など様々である。筆者の周辺調査によれば社員の一部を出社、一部を自宅勤務としている企業が割合としては多そうである。
トイレットペーパーの品薄騒動や日経平均の乱高下、自粛される出勤や各種集まりなど、かなりのイレギュラーを経験させられている日本は他国の例に漏れず混乱を強いられている。しかし混乱が最小限に抑えられていて社会が破綻しないのは、緊張に耐えて冷静に生活を送ろうと努めている賢明な人が多いからであろう。